SERVICES和歌山県 有田周辺広域圏事務組合 クリーンセンター / し尿・汚泥再生処理
処理効率向上により、汚泥の資源化と環境負荷低減を実現

和歌山県有田市および有田川町のし尿・浄化槽汚泥を処理してきた「有田周辺広域圏事務組合クリーンセンター」は、1985年の供用開始から長年にわたり地域の衛生環境を支えてきました。
本プロジェクトでは、施設の老朽化や搬入物の変動といった課題に対応するため、環境省交付金事業として新たな汚泥再生処理施設を整備。当社は2020年6月に設計・施工を受託し、約5年の工期を経て、2025年3月に施設を引き渡しました。
当社の役割
本施設の設計・施工を一括して担いました。
また、「将来に渡る安定した処理機能の実現」と「地域周辺環境に配慮した施設計画」を提案しました。
特長
1. 作業効率の向上
当社が開発した汚泥脱水システム「バリュースラッジシステム®」を導入することで、毛髪や紙などのゴミ(し渣)をまとめて脱水できるため、従来の施設で必要だったし渣処理設備も不要となり、機器数と運転コストが削減され、処理効率が向上します。
さらに、軸摺動式スクリュープレス脱水機を採用しているため、スクリュー軸を前後にスライドして動かすことで、低含水率脱水汚泥を強制的に排出できます。これにより、脱水機が詰まることなく、安定した運転が可能となり、作業負担が軽減されます。
2. コスト削減と環境保護の実現
このシステムに採用されている軸摺動式スクリュープレス脱水機で絞られた汚泥は、含水率70%以下の脱水汚泥となります。
この脱水汚泥は、外部搬出され、助燃剤として利用されます。
これにより、汚泥の焼却処分に必要な設備や燃料が不要となり、コスト削減と環境保護を実現します。
3. 環境負荷低減と施設のコンパクト化
軸摺動式スクリュープレス脱水機を使うことで、汚濁負荷が減るため、後段の生物処理の負担が軽減されます。
その結果、大量の希釈水を使う必要がなくなり、生物処理水槽を小さくすることができます。
結果的に、施設全体がコンパクトになり、環境への影響も最小限に抑えられます。
4. 災害対策
当施設は災害時に一時避難所として利用できるように設計されています。
管理棟には約150人を収容できるスペースがあり、仮設の非常用発電機を備え、停電時に管理部の電気を供給可能です。
5. 地域住民への配慮
当施設は、周辺環境に配慮した設計がなされており、隣接するプール等の利用者との車両動線を分離し、交通事故リスクの低減に配慮しています。
また、周辺の農地に農業用水を供給する取水場を併設し、地域の農業活動を支援します。
プロジェクト概要
工事名
(仮称)汚泥再生処理施設建設工事
施設名
有田周辺広域圏事務組合 クリーンセンター
所在地
和歌山県有田郡有田川町長谷川1552-137
処理方式
〔資源化方式〕 汚泥助燃剤化方式 バリュースラッジシステム®を採用
〔水処理方式〕 浄化槽汚泥の混入比率の高い脱窒素処理方式 デニライトシステム®を採用
処理フロー
受入・貯留 → 資源化 → 水処理 → 高度水処理(河川放流)
処理能力
(既存施設)84kL/日
(新施設)109kL/日(し尿 10kL/日、浄化槽汚泥 99kL/日)
導入効果
• 搬入物の変動に対応可能な安定した処理運転の実現
• 脱水性能の向上による運転負荷軽減と維持管理の効率化
• 脱水汚泥の有効利用(助燃剤化)によるコストおよび環境負荷の低減
• 生物処理負荷の軽減による安定運転の確保と施設のコンパクト化
• 災害時の避難機能確保および地域への配慮